────────────────────────────────── チャティ・インフティ (Chatty Infty) (注) このパッケージはチャティ・インフティの製品版です。 ────────────────────────────────── チャティ・インフティ (Chatty Infty)                              2017.08.06          InftyProject                Science Accessibility Net ────────────────────────────────── 本ファイルでは、以下の項目に関する記述があります。 ■ チャティ・インフティについて ■ 特徴 ■ 動作環境 ■ 読み上げエンジンに関して ■ 試用期限に関して ■ インストール ■ アンインストール ■ 基本操作 ■ 操作例 ■ 読み上げの設定 ────────────────────────────────── ■ チャティ・インフティについて チャティ・インフティは、晴眼者用数学文書エディタInftyEditorの機能に音声読み上 げ機能を追加して、視覚障害者の方々に音声で数式を読んだり、数式を含む文章を作 成・編集できる環境を提供するために開発されたソフトウエアです。 チャティ・インフティは、読み上げエンジンとして(株)システム・ソリューション ・センターとちぎの95Reader,または(株)高知システム開発のPCトーカーのいずれ かを使用します。 【歴史・注意事項】 チャティ・インフティの母体であるInftyEditorは九州大学・鈴木昌和教授の指導監修 の下に開発され、2002年株式会社CAIシステムから発売されました。現在は NPO法 人Science Accessibility Net で販売とユーザーサポートを行っています。チャティ ・インフティは、そのInftyEditorに鈴木教授や日本大学の山口雄仁教授の指導監修に より音声読み上げ機能を追加したソフトウエアです。手書き数式入力を除いた InftyEditor の機能をすべて含んでいますので、同梱のInftyEditor_Docに含まれてい るファイルに記載された注意事項を必ずお読み下さい。チャティ・インフ ティ/InftyEditor で TeXのソースファイルを編集したり、コンパイルしたりする場合 の必要な環境についても記述があります。 ■ 特徴 ・キーボードからの入力のみで、中学高校数学から大学専門教育レベルの高度  で複雑な数式まで、容易に入力・編集することが出来ます。 ・作成したドキュメントは、LaTeXのソース(※1)やPDF(注2)・HTML形式  (注3)で出力することが出来ます。さらに最新版 Ver. 2.0 では,マイクロ  ソフト・ワード2007(XML)形式での出力も可能になりました (注4)。 ・チャティ・インフティとInftyEditorは完全互換の文書ファイル(拡張子IML)を使  用しております。 注1) TeXコンパイラがインストールされていれば、DVI形式でのコンパイルも    可能です。    TeXコンパイラは、InftyProject.orgのサイトからチャティ・インフティに適し    たパッケージをダウンロードすることが出来ます。 注2) PDF形式への変換は、注1のTeXコンパイラをインストールする必要 があります。 注3) HTML出力では、数式部分を画像形式に変換して出力を行ないます。 また、数式画像部分の代替テキスト(imgタグのalt属性)部分に、LaTeX 形式の文字列を埋め込みます。 注4) ワード2003以前の形式への出力は出来ません。 ■ 動作環境 対応OS: Windows XP Windows 7 Windows 8.1 Windows 10 その他 チャティ・インフティは、文書や内部処理でXMLデータを使用しますので、マイクロソ フト社のMSXML.DLL(XML処理のためのプログラム)が必要となります。 マイクロソフト社から直接入手することも可能ですが、Internet Explorer 7 以降がインストールされていれば、別途インストールする必要はありません。 古いバージョンのInternet Explorer をご使用の方は、最新版にアップデート して頂くことをお薦めします。 ■ 読み上げエンジンに関して 音声出力にはWindows用画面読み上げソフトウェア,(株)システム・ソリューション ・センターとちぎの"95 Reader, Ver. 6 (XP Reader)",または(株)高知システム開 発の"PCトーカー"を利用します。いずれかがインストールされていなければ,音声出 力はできません。 ■ 試用期限に関して 本ソフトウエアは、インストール後、延べ15日間無料で御使用いただけます。 継続して使用するためには Science Accessibility Net のサイトから ライセンスキーを購入して頂く必要があります。詳しくは、次のサイトをご 覧下さい。http://www.sciaccess,net/jp/チャティ・インフティ/ チャティ・インフティには、正規版と学生版の2種類のライセンスがあります。機能 に差はありませんが、学生版のライセンスは有効期限が1年間で、それ以降は新たに ライセンスを購入しなければ継続して使用できません。学生版の購入には,学生証等 の身分を証明する書類の提示が必用です。 正規版チャティ・インフティは1つのライセンスで同じユーザーが2台のパソコンま で登録して利用することができますが、学生版は1台までです。 ■ インストール ダウンロードファイルを解凍し、その中に含まれるChattyInftyJ_Setup.exe(を実行し てください。 注1) Windows2000/XP以降では、Administrator権限(管理者)でログインしてインス トール作業を行う必要があります。 注2) InftyEditorがインストールされているコンピューターにチャティ・インフティ    を同時にインストールすることも可能です。 【備考】 Windows98/Me/2000の一部のコンピュータではインストールファイル(拡張子MSI)の ファイルを実行できない場合がありますので、その場合はマイクロソフトのサイト (下記のURL)からインストールプログラムをダウンロードして実行してください。 ・Windows98/M eは下記のサイトから  http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=en&FamilyID=CEBBACD8-C094-4255-B702-DE3BB768148F ・Windows2000は下記のサイトから  http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=4b6140f9-2d36-4977-8fa1-6f8a0f5dca8f&DisplayLang=en ■ アンインストール コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除(WindowsXPは「プログラ ムの追加と削除」」から「チャティ・インフティ」を選択し、削除してください。 ■ 基本操作 1.チャティ・インフティには、テキスト文字入力モードと数式文字入力モード及び   TeXソース入力モードがあります。   入力モードの切り替えは、[Ctrl]+[スペース]キーでテキスト・数式モー   ドの切り替えを行ないます。   また、[Shift]+[Ctrl]キーを同時に押すことにより、TeXソース入力モード   に切り替わります。もう一度押すと元の入力状態に戻ります。   TeXソース入力モードは、テキスト入力モードと数式入力モードの夫々か   らTeXソース入力モードに切り替えることが出来ます。   つまり、テキスト入力モードでTeX入力モードに切り替えると、数式入力   モードでTeX入力モードに切り替えると、数式TeX入力 モードに替わりま   す。 2.コンテクストメニューボタンを押すことにより、ポップアップメニューが   現れ、[記号文字一覧]か[数式構文一覧]の位置で右方向キーを押すと特殊   記号などが各分類ごとのサブメニューとして現れますので、任意の記号・   構文を選択すれば、それがカーソル位置に入力されます。 3.キーボードの[¥]キーを押すと、ドロップダウン形式の文字記号一覧が表   示されます。下方向キーで入力したい文字・記号を選択するか、¥に続け   て TeXコマンドを入力することにより文字や記号を選択できます。   プルダウンメニューの文字・記号を選択した状態で[Enter]キーを押すと、   その文字・記号が入力されます。 ■ 操作例 この例では、分数 2分のエックス2乗を入力する方法を示します。デフォルト では分数は分子から入力する順になっています。(これはオプション設定で、 変更可能です。) 1.まず、入力モードを数式入力モードに変更します。分数を入力するためには   3通りの方法があります。    ・F5 キーを押します。    ・または、\f と入力し、[Enter]を押します。    ・または、コンテクストメニューを押してポップアップメニューを出し、     下方向キーを数回押して、「数式構文一覧」を選択、右方向キーで     サブメニューを呼び出し、分数を選択して[Enter]キーを押して確定     します。   このいずれかの操作で分数線が引かれ、カーソルは分子入力位置に自動的に   移動します。 2.アルファベットの x を入力し、上方向キーを押すとカーソル位置が x の 右上に移動しますのでこの位置に 2 を入力します。[Enter]キーか右方向キー   で添え字入力モードを出て x の右の位置にカーソルが移動します。更に   もう一度[Enter]キーか右方向キーを押すと、今度は分子領域の入力を終えて、   カーソルは分母領域に移動します。 3.分母の2を入力して、[Enter]キーか右方向キーを押すと、分数入力は完了し、   カーソルは分数線の右側の次の文字入力の位置に移動します。 4.[Home]キーで、カーソル位置が行頭に移動して、入力された数式を読み   上げることができますので、正しく入力できたか確認してください。 注 分数やルートなど数式構文では、カーソル位置が文字の後ろ側にある場合、   上下方向キーを押すことにより、添え字位置にカーソルが移動します。   引き続き上下方向キーでカーソルを移動すると、次の式や次の行に移動する   ことが出来ます。   「設定」メニューのオプションにより、Ctrl + 上下矢印キーで添え字位置に移動   するように変更できます。その場合,単に上下矢印キーを押すと、前後の行に移動   します。 ■ その他の編集機能 チャティ・インフティには InftyEditor と同じ多様な編集機能が備わっています。 詳しい入力・編集機能についてはメニューのヘルプをお読み下さい。 ■ 読み上げの設定 [Ctrl]+[F5]キーを同時に押すと、詳細読みモードと簡易読みモードの切り替え を行なえます。詳細読みモードではアルファベットの大文字小文字などをつけ て読み上げます。 こうした設定は,「音声」メニューからも変更可能です。また,「音声」メニューの 自動読み上げ機能を使うと,カーソル操作なしに自動的に文書の内容を朗読することが 出来ます。この朗読内容は,「ファイル」メニューのExportを利用して,テキスト ファイルとして出力することも出来ます。 [Ctrl]+[F1]キーを同時に押すと、現在のカーソル位置のページ番号と行番号 を読み上げます。また、[Ctrl]+[Shift]+[F1]を同時に押すと文章の先頭から の行番号を読み上げます。 以上