InftyBraille Ver.1.1 (評価用β版) (2007年10月23日版)
InftyBraille は数学文書用の自動点訳ソフトウェアです。
InftyEditor 又は チャティ・インフティ(ChattyInfty) の plug-in ソフトとなっていて、InftyEditor や
チャティ・インフティがインストールされているパソコンに、
InftyBraille を
インストールすると、
InftyEditor や
チャティ・インフティの「ファイル」メニュー内の「エクスポート」に「日本語分かち書き変換」
と「点字出力」機能が追加されます。
インストール方法や 詳しい使い方については、こちらの説明書をご覧下さい。
InftyBraille には InftyEditor 用とチャティ・インフティ用の2種類ありますが、インストール先のフォルダ
が異なるだけで、中身は同じです。どちらか必要な方を選んでインストールしてください。
ダインロード: InftyBraille for ChattyInfty (約2.9MB) ---- ChattyInfty 用 (*)
InftyBraille for InftyEditor (約2.9MB) ----- InftyEditor 用 (*)
どちらも、解凍するとセットアッププログラムと、説明書が入っています。
(*) --- 現在、大幅な見直し作業中するために、リリースを中断しています。
しばらく、お待ち下さい。(2008.6.29)
InftyBraille 開発の背景
日本語の分かち書きについては、よく知られているように Extra for Windows や
Ibuki-Ten などのように
非常に優れた点訳ソフトが既にありますが、
残念ながら通常文書と異なる用語を多く含む数学書では
日本語の仮名分かち書き変換の精度が余り高くありません。用語登録機能を用いて数学用語を登録
する方法もありますが、一般に分かち書き変換プログラムでは、多くの単語を登録すると却って全体の
変換精度を下げてしまう傾向がみられ、期待したようには精度はあがりません。
また、数式部分の自動点訳ソフトウェアーは、これまでにもいくつか作られて、学会などで発表されて
いますが、一般ユーザーが使える形で公開されたものはありません。
Science Accessibility Net では、そうした事情から、数学書専用の日本語仮名分かち書きプログラム
と、数式部分の点訳をもった、自動点訳ソフトウェアの開発を行ってきました。ユーザーの便宜を考え、
数学文書用のエディタInftyEditor と視覚障害者用の数学文書エディタ「チャティ・インフティ」から直接
点字出力が行える仕様になっています。
InftyEditorやチャティ・インフティで「分かち書き変換」を実行
すると、漢字仮名かち書き変換が行われ、数式はそのままで、平仮名の数学文書が出来ます。それ
を InftyEditor(チャティ・インフティ)で確認、修正してから、「点字変換」を行うことにより、日本語と数式
が混在した文章の統合された点訳結果が得られます。点訳結果は通常の BSE 形式と NABCC 形式
が選べます。
尚、数式部分の点訳については、高校までのレベルの数式については、基本的に日本点字委員会
の「数式点訳の手引き」に従っていますが、この表記法は大学レベルの数式点訳には不足する記号
や式が多く存在します。
大学レベルの数式点訳との整合性のため、一部の添え字や三角関数など
の略記法は使用していません。 また、大学レベルの数式点訳についても、点訳グループなどによる
違いが多くありますが、今回の実装では、筑波大学付属盲学校の高村明良教諭の指導のもとに
定められ、点訳グループ「シグマ」で多くの数学書点訳に用いられてきた表記法に準拠しています。
今後、他の表記法による出力も順次サポートして行きたいと思いますので、関係者のご協力を
お願
いしたく存じます。(連絡先:鈴木 又は 金堀)
補足:
現在、点訳された結果を、点字のマスと対応した形の墨字表示(日本語は平仮名表示、数学記号も
点字のマス目に対応した墨字記号表記)のエディタを開発中で、近日中に公開予定す。
このエディタ
により、点訳結果の点字ファイルを直接墨字表記のまま編集することが可能になります。